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[09/08/29]

1969年1月に行なわれたゲット・バック・セッションのテープが収拾が付かないまま放ったらかしにされたあと、ビートルズは4月から 新たなレコーディング・セッションに入ります。 このレコーディングは8月まで続きましたが、結局これがビートルズの最後のレコーディング・セッションとなり、順番こそ翌年の「LET IT BE」より 先になったものの、 この「ABBEY ROAD」が実質的なラスト・アルバムであることはファンならご存じのとおり。 この時期メンバーの間にはもう解散の文字がちらつき始め、すでに秒読み段階。ジョンポールの仲はこの頃最悪で、一説にはお互いの曲を貶しあいながら セッションに臨んでいたと言われます。 しかしそんな最悪な状況の中で出来上がったとはとても信じ難いほどこのアルバムの完成度の高さは素晴らしいものです。 この時4人はこれが最後のレコーディングになることを何となく肌で感じて覚悟を決めていたとしか思えず、それが逆にバラバラになっていた4人の結束を一時的に高め、 言わば火事場のバカぢから的パワーによってこのようなアルバムが生み出されたのではないかと思います。 結果的にビートルズはこのアルバムによってキレイに有終の美を飾ることが出来ました。 解散間際の危機的状況であったと同時にこのアルバムではすでに円熟期に入りかけで、大人のロックが感じ取れる内容になっていると思いますが、 解散していなければ無事に'70年代を迎えて次の段階へ突入した新たなビートルズを聴けたのに、と思うと残念でなりません。 【 UK盤 】
UK Apple PCS-7088 stereo 1969年9月26日発売 ジャケは両面ともラミネート・コーティングされた美しい仕上がり。stereo後進国だったイギリスでも時代は最早stereoがメインとなり、このアルバムからmono盤は作られていません。 このアルバムは'72年の高2の時に私が「BEATLES FOR SALE」に次いで2番目に買ったUK盤でした。 アルバム・タイトルは当初「EVEREST」というタイトルだったと言います。これはジェフ・エメリックが当時吸っていたタバコの絵柄にあったエヴェレスト山のイラストを ポールが気に入っていて、じゃあ4人でエヴェレストの麓まで行ってジャケ写真を撮り「EVEREST」っていうアルバム・タイトルにしよう、という案が持ち上がります。 ところがこの時メンバーの誰かが(多分こんなことを言うのはジョンじゃないかと思うけど)、 「わざわざエヴェレストまで行くなんて冗談じゃないぜ!そこまでやんなくたってちょっと表に出て写真を撮ってタイトルを「ABBEY ROAD」にでもすりゃいいじゃないか。」 と皮肉まじりにそのアイデアに難色を示します。すると意外にも「あー、そっちのアイデアいただき!」という話になり、結局この偶然出たアイデアで行くことに決定します。 そして実際に4人がスタジオの外に出てアビィ・ロードを歩くジャケ写真が撮られ、タイトルも「ABBEY ROAD」になったということです。 そんなわけでこのジャケ、実はユーモア溢れるふざけたジャケなのであります。 このジャケにまつわるエピソードどして、ポール死亡説がまことしやかに流れたのも有名です。このジャケに写っているメンバーの中でポールだけ裸足なのは死者を意味するとか、 後ろにあるワーゲンのナンバープレートの"281F"はもしポールが生きていれば28才だったという暗示だとか、これ以外のアルバムからもいろいろの事柄がその証拠として上げられ かなり大々的に広まってしまいます。 最初は無視していたものの、あまりの騒ぎについに見かねたポール本人が「LIFE」誌のインタビューに応じて「バカじゃないの。君たちそんなにヒマなのか。」という旨の発言で ちゃんと生きていることを証明し、ようやくこの事件は収束。結局これはアメリカの大学生がこじつけで流した全く根拠のないデマでした。 スリーヴは下の方にいろいろ書かれている白いスリーヴで、'70年代初頭に使われていたデザインのもの。
レーベルはダーク・グリーンApple。マト枝番はA面「-2」、B面「-1」、マザー/スタンパーはA面3/PDL、B面5/PGR【 UK Exportカラー盤 】
UK Apple PCS-7088 stereo '80年発売。 ジャケ写真の色味がオリジナルとは若干異なり、こちらはやや茶色がかった感じですが、クリアな写真です。 UK EMIが国外輸出用に発売したと言われている再発盤で、このアルバム以外にも数タイトルがカラー盤で発売されました。 これは恐らく'78年にUS Capitolが発売した赤盤・青盤・ホワイト・アルバムのカラー盤に対抗したものだと思われます。 ジャケはオリジナルと同じくコーティングされていますが、ジャケの貼り合わせがオリジナルでは裏ジャケ側に貼り合わせてあるのに対し、 このアルバムは表側に貼り合わせてあります。
スリーヴは何も書かれていないプレーンなもの。盤はご覧おとおりのグリーン・ヴィニ−ル。 このカラー盤は私はこれしか買いませんでしたが、この他にイエロー・ヴィニ−ル「MAGICAL MYSTERY TOUR」ホワイト・ヴィニ−ル「WHITE ALBUM」、「LET IT BE」を当時手に取って見たことがあります。 これとほぼ同時期にドイツ盤、フランス盤などがソロ・アルバムも含め怒濤のように様々な種類のカラー盤を発売し、ちょっとしたカラー盤ブームになりました。
レーベルには中央にディープ・グルーヴがありますが、ひょっとしてこれはEMIプレスではないかも知れません。 マトリクスは両面とも手書きで書かれていて、マザー/スタンパーの刻印がありません。 オリジナルと比べて音質は悪くないです。 【 HOLLAND Picture盤 】
HOLLAND EMI / Apple 5C P062-04243 '78年頃発売 '78年11月あたりに買ったオランダAppleのピクチャー盤。この頃US Capitolからもピクチャー盤が発売されましたが、 私はほぼ同時期に出ていてデザインが違うこのオランダ盤を買いました。
このピクチャー盤では裏の曲目などが赤い文字で印刷され、下の方には"Limited Picture Edition"と書かれています。 右は裏ジャケ上部に貼ってある"MADE IN HOLLAND"と書かれたシールですが、買った当時剥がそうとして失敗しました^^; ピクチャー盤はご覧のようなデザインで、US盤や国内盤とはちょっとデザインが異なり、上半分が裏ジャケにあるアルバム・タイトル部分になっています。 両面とも同じデザインなので、ここではA面だけ載せておきます。 残念なのが音質が極端に悪いこと。ザーザーのゴーゴーで、聴けたものではありません。おかげで未だに全部通しで聴いたことがありません。 ピクチャー盤なら恐らく国内盤が最も音質がいいと思います。 【 国内盤 】
東芝音楽工業 AP-8815 stereo 1969年10月21日再発。¥2,000 ヒョウタン帯・補充票付き。 ジャケ写真は国内盤にありがちな暗部が潰れザラついた感じのコピーのような画質でイタダケません。 帯には"全世界同時発売!!"とありますが、これは間違い。 しかし以前までUKでの発売から数カ月遅れだったものが、このアルバムでは1ヶ月弱で発売されています。 裏ジャケのSide Oneの曲目のうち「Something」「Maxwell's Silver Hummer」が逆に表記されているのは有名。
スリーヴはブラック・スリーヴで盤は赤盤 こちらは歌詞カード。
レーベル写真。「日本盤60年代ロックLP図鑑 洋楽編」の判別法によると、このレコードは'69年12月プレスのようです。 B面のレーベルの曲目表記を見てお分かりのとおり、国内盤の初期プレスもUK盤初期プレス同様「Her Majesty」の表記がありません。 ちなみに歌詞カードにもこの曲の歌詞は載っていません。 このAP盤の音質はビートルズの国内盤の中ではわりといい方で、UK盤との差が最も小さいと思います。 【 UK盤CD BOX 】
'87年に初CD化された時のUK盤CDで、UK HMVが特製のボックスに入れて限定発売したもの。写真には「ABBEY ROAD」のジャケ写真の 別ショットが使われています。 ボックスの中にはCD本体の他、缶バッヂ、6ページのブックレット、大型ポスター2枚が入っています。
CD本体の写真。 レーベル写真。




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