LET IT BE  
 


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[09/09/03]

1969年1月22日から月末までという比較的短い期間で行なわれたゲット・バック・セッションは、ビートルズ存続に関わる危機を打破し、 再び結束を固める目的でポールの発案で行なわれました。 ゲット・バック=原点に立ち返ろう、というポリシーの下、演奏はシンプルに一発録りが基本で行なわれ、これをドキュメンタリーとしてテレビ放映する目的で 同時進行で映像も撮られましたが、結局これは後に映画として劇場公開されることとなります。 しかしこのセッションに乗り気だったのは発案者のポールだけで、すでにビートルズ存続はもう無理であることを感じていた他の3人は 仕方なくこのセッションに付き合うような感じだったようです。 ダラダラと続くセッションの様子は映画「LET IT BE」でも観ることが出来ますが、「WHITE ALBUM」のセッションからメンバー間が うまく行っていなかった4人の亀裂がハッキリと写し出される結果となり、映画のサントラでもあるこのアルバムも28時間に及ぶセッション・テープを まとめることに苦労します。 当初はいつもどおりのジョージ・マ−ティンのプロデュースで「GET BACK」というタイトルでリリースされるはずだったこのアルバムは メンバーがその出来に納得せず、このテープはグリン・ジョンズに委ねられ選曲も一部変えて何とか新たな形のアルバムを完成します。 しかしこれにもメンバーは納得せず、4月には「ABBEY ROAD」のレコーディングに入り、しばらくは放ったらかしにされます。 その後ジョンズは翌'70年1月に再び編集をやり直し、新たなアルバムを完成させますが、4人はこれにも満足しませんでした。 そして3月になってジョンジョージの依頼により今度はフィル・スペクターが担ぎ出されてこのセッション・テープを任されます。 悪戦苦闘の末ようやく完成したのがこの「LET IT BE」ですが、しかしこのアルバムには一部の曲にオーケストラやコーラスなどのオーヴァ−・ダビングが施され、 初期のようなシンプルなサウンドを目指すという最初のポリシーがほとんど崩れていました。 映画の公開に合わせて'70年5月に発売されたこのアルバムが結果的にビートルズ最後のアルバムとなり、その後グループはついに解散、 8年という短い活動期間の中で様々な音楽的革命を起こしたビートルズは、とうとうその歴史に幕を下ろしました。 【 UK盤 】
UK Apple PCS-7096 stereo '70年5月8日発売。 昔から輸入盤派の私もこのアルバムは見開きジャケに釣られて高校生の時に国内盤を買っていたことと、海賊盤でたくさんアウトテイクを聴いて もうこの音源には飽き飽きしていたということでUK盤を買ったのが遅く、'81年になってバーゲンで安く売っていた時にようやく買いました。 かなりの後期プレスなのでジャケにはコーティングがなく、貼り合わせが表側です。ウラ・ジャケにあるアップルは青リンゴ。 インナー・スリーヴも'70年代後期から使われていたもの。この時代に輸入盤でビートルズをせっせと集めていた人には一番馴染み深いものでしょう。
レーベルはダーク・グリーンとライトの中間くらいの色のApple。 マト枝番はA面が「-3U」、B面が「-4」という、かなりのレイト・プレス。 マザー/スタンパーは両面とも大きめの数字のみの刻印になっています。国内盤よりは音質はいいですが、幾分厚みに欠け薄味な感じです。 【 US盤 】
US Apple AR-34001 stereo '70年5月18日発売。 当時アレン・クラインがビートルズのマネージメントをしていた関係で、ウラ・ジャケの下の方にabkcoのロゴがあります。 レコード盤号もCapitolが見開きジャケのアルバムに使っている"SMAS""STAO"といったシリーズとは異なるので、 このアルバムのディストリビュートはCapitolからではないようです。 裏ジャケのアップルの色もUK初期プレスに使われていた赤リンゴになっています。 '70年代にはカウンター・フィット盤が大量に出回りましたが、ジャケ写真の色が悪く、殆どがジャケの角の一部が切り取られたカット盤なので 見分けは付きやすいです。 UK盤と異なり、ジャケは見開き。ゲット・バック・セッションの写真が載っています。 スリーヴは普通のプレーン・スリーヴ。
レーベルはUS盤だけに使われたRed Apple。 レーベル内周にあるミゾの直径が大きいので、少なくともCapitolのプレスではないと思われます。 プレス工場を示すマークの刻印もありません。 初版では「Maggie Mae」のクレジットが"P.D. arr. Lennon McCartney Harrison Starkey"だそうですが、 このアルバムはセカンド・プレスらしく、単に"P.D."としか書かれていません。 US盤の両面のラン・オフ部分には手書きで"Phil+Ronnie"という仲睦まじい刻印とBell Sound、sfの刻印があります。 【 初回写真集付きBOX 国内盤 】
東芝音楽工業 AP-9009 stereo ¥3,900 '70年6月5日発売。 UK盤の初回(PXS-1)と同じく、写真集付きのボックス・セットで発売された国内初回盤。 写真はジャケというか、CDで言うとスリップ・ケースのようになった部分で、コーティングされています。これを横にずらすとボックスのトレー部分が現れます。 以前私のブログにも書きましたが、このアルバムは'80年頃にロネッツの再発盤とのトレードで入手しました。 中3のお正月にお年玉でレコードを買おうと思った時に、その候補に上がった中にこのアルバムがあったのですが、その頃はまだそれほどビートルズに 強い興味はなく値段も高かったので諦め、代わりに別なものを買ったという思い出があります。それがボビー・シャーマンのベスト盤(笑)。 あの時買っておけば帯付きの新品だったのに、UK盤BOXだっていっしょに売ってたのに、と今思うと激しく後悔です。
写真集はUK製で、当初アルバムのタイトルになるはずだった「THE BEATLES GET BACK」というタイトルになっています。 表紙はラミネート・コーティングされています。中はゲット・バック・セッションでのビートルズの写真が満載。 第3版くらいまで確認されていますが、私のは奥付のクレジットが"by Apple Publishing"で終わっている初版です。 中身の写真。綴じ方が甘く、ページがパラパラと取れてしまいがちなので扱いには注意が必要なのが難点。
レコード本体のジャケ写真。後から発売された通常盤とは異なり、このAP-9009盤はUK盤と同じくシングル・ジャケで、見開きではありません。 裏のリンゴはこのBOXも通常盤も赤リンゴで、青リンゴの国内盤は存在しません。
ブラック・スリーヴと歌詞カード。
レーベル写真。盤は黒盤ですが、赤盤も存在します。この盤もUS盤のようにレーベル内周にあるミゾの直径の大きさが普通よリ大きいですが、 「日本盤60年代ロックLP図鑑 洋楽編」の判別法によると、これは東芝以外で作られた依託プレスで、CBSソニー・プレスだと思われます。 この時代の東芝の黒盤は依託プレスがほとんどだということです。 【 国内通常盤 】
東芝音楽工業 AP-80189 stereo 1971年2月25日発売。¥2,000 ヒョウタン帯・アカデミー帯・補充票付き。 アカデミー帯は'70年度のアカデミー賞主題歌賞受賞後に付けられ、'73年くらいまで付けて売られていました。 通常盤のジャケはUS盤準拠で、同じく見開きジャケ仕様になっています。
スリーヴはブラック・スリーヴで盤は赤盤。歌詞カードはAP-9009盤と同じなので省略。
レーベル写真。「日本盤60年代ロックLP図鑑 洋楽編」の判別法によると、このレコードは'72年7月プレスのようで、 この2ヶ月後の'72年9月で東芝は赤盤でのアルバムのプレスをやめてしまうようです。 (シングルの赤盤は'74年初頭発売分まで続きます。) 【 UK盤CD BOX 】
'87年に初CD化された時のUK盤CDで、UK HMVが特製のボックスに入れて限定発売したもの。 ボックスの中にはCD本体の他にブックレットが入っているだけで、他のアルバムのボックスのように缶バッジやポスターがありません。 ブックレットの中身の一部。リンダの連れ子ヘザ−ポールとのツーショット。
CD本体の写真。 レーベル写真。 「WHITE ALBUM」のUK初回プレス同様、このCDにもプレスされた国の表記がないので、 おそらく日本プレスに間違いないと思います。 【 "Let It Be" 3 inch CD Single 】 ビートルズのシングルは'90年代に入ってから3インチでCD化され、最初はポツポツとバラで発売されました。 これはその頃買った1枚。当時は国内盤も3インチで発売されています。 この後まとめてBOXセットで発売され、更に数年後には5インチ化されてBOXセットのみで再発売されました。 中身を開いたところ。CDシングルにはよくあったオーストリア・プレスです。




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