■ SMILEY SMILE ■  
  及び、その周辺のレコード



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「なんじゃこりゃあ〜??!!」
この「SMILEY SMILE」を初めて聴いた時、私は「太陽に吠えろ!」殉職シーンの松田優作と化していました(笑)。
これが私と「SMILEY SMILE」とが初めて出会った時の感想です。
このアルバムはもちろん、「PET SOUNDS」に関してさえちゃんと語られることがまだそんなになかった'70年代後半、
このアルバムが幻に終わった「SMILE」というアルバムの改訂版であるという大雑把な知識以外、ほとんど何も知らずに
いきなりこのアルバムを聴いたのですから、その不可解さに半ば拒絶反応にも近い感想を持ったのも無理はありませんでした。

シングル曲の「Heros And Villains」と「Good Vibrations」以外はとてもじゃないですが理解不能な何を考えて作ったのか
意味不明な内容、曲の作りは中途半端で短く、構成がグチャグチャだったり、何だか無気味な曲があったり、
そこへ持って来て独特のダークな雰囲気が全体を覆っており、こんなものをよく出したものだと呆れ返ってしまいました。

こんな駄作、2度と聴くか!と思いましたが、それでもせっかく買って放り投げておくのも理解出来ないのも悔しいので、
何回か繰り返して聴きました。
ところが意外なことに、そのうちに耳に馴染んでくるとしだいに最初の嫌悪感がいつしか何とも言い難い不思議な魅力に変わり、
気が付けばしょっちゅうターン・テーブルにこのアルバムを乗せていたのでした。
「PET SOUNDS」以上にジワジワとくるアルバムなので、これから初めて聴くみなさんも途中で投げ出さないで下さいね。

未発売に終わったアルバム「SMILE」についての詳しいことは、ブライアンの「SMiLE」のところで書いたので割愛しますが、
その残務整理的内容となったこのアルバム、今聴くとある意味これは真にプログレッシヴなアルバムだなあ、なんて思います。
そう考えれば、その後のクリムゾンなどのプログレ・バンド登場の数年先を行ってたのかも知れません。



【 US stereo盤 】

レコード盤号 Capitol / Brother ST-9001 疑似stereo盤 1967年9月5日発売。 この当時ブライアンがstereoミックスを嫌い、あえてmonoミックスで作られたため、stereo盤は疑似stereo。 ただ、ほとんどmonoのような疑似stereo処理なので、違和感もほとんどありません。 自分たちが楽曲を管理するためにBrotherレーベルを設立、その第1弾がこのアルバムでした。 写真は初回プレスのジャケットで、それ以降のプレスとは裏ジャケの一部がちょっと異なります。

いちばん左の写真が初回盤の裏ジャケの一部。真ん中がセカンド・プレスの裏ジャケの一部の同じ位置。 セカンド・プレスには"Title for this album by Barry Turnbull"という表記がありますが、初回盤にはなし。 プレス工場を示すと言われる"4"という番号も白く抜かれており、いちばん右の裏ジャケ左下部分の写真には "PRINTED IN USA"の表記があります。 これらはセカンド・プレスだからというわけではなく、ジャケが作られた工場による違いのようです。

左が初回盤の方のスリーブで、広告が入った'66年〜'67年くらいの間に使用されたもの、 右のセカンド・プレスに付いていたスリーブは、'60年代の終わりあたりから使われていたスリーブ。

レーベルはご覧のとおりのBROTHERレーベルが使用されましたが、このレーベルが使われたのは 後にも先にもこのアルバムだけ。ただ、自分たちで楽曲の管理をする権利はこの後も続きます。 右が初回プレスのレーベルで、左がセカンド・プレス。微妙に色身が異なり、フォントも違いますが、 これも単にプレスされた工場の違いです。 マトリクスは初回盤の方が手書きで、A面がST-1-9001-H-3、B面はST-2-9001-H-3で、それぞれ "D"の上に"S"と書き直しているので、レコード盤号が"DT"になる予定だったのでしょうか。 その右横に"2"の数字と"*"のようなマークの刻印があるので、L.A.工場プレスです。 セカンド・プレス盤の方は機械打ちで、A面がDT-1-9001-B5、B面はDT-2-9001-A4、となっており、 L.A.プレスのような訂正はありません。 こちらは"0"のような刻印があるので、ジャクソンヴィル工場プレスです。

【 UK stereo盤 】

UK EMI / Capitol ST-9001 疑似stereo盤。 '70年代後期プレスのUK盤で、ジャケット上部の縁にもアルバム・タイトルとアーティスト名があり、 左上に"EMI"のロゴがあるかわりに、"Brother Records"のロゴはありません。 表のみコーティングされていて大変キレイ、裏ジャケの色は黒になっています。 これ以前のオリジナル盤は裏ジャケに3方折り返しがあり、色もUS盤と同じグリーンになっています。 US盤セカンド・プレスにある"Title for this album by Barry Turnbull"の表記がこれにもありますが、 UK盤のオリジナルにはなかったのかどうかは分かりません。

インナー・スリーブは'70年代後半から使われていた、"Important Notice"スリーブ。 レーベルはオレンジ Capitolで、オリジナル盤はRainbowレーベルが使われています。 マトリクスはA面がDT1 9001-H7、マザー番号が1、スタンパー番号は"A"で3番目のスタンパーから、 B面はDT2 9001-H6、マザー番号が1、スタンパー番号は"GH"で17番目のスタンパーからのプレス ということになります。

【 UK盤CD 】
このUK盤CDもアメリカ盤CDと同じ2 in 1CDで、次のアルバム「WILD HONEY」とのカップリングです。 US盤との違いはジャケット上部に"TWO GREAT ALBUMS ON ONE CD"の表記が入っていることと、裏ジャケの デザイン。ブックレットの内容はUS盤と全く同じです。

「WILD HONEY」のジャケットになっているブックレットの裏。レーベル・デザインはUS盤CDと同じ。 ボーナス・トラックにはそれまでブートで耳にしてきた「SMILE」セッションからの音源4曲が収録されており、 この時初めて公式に出された「SMILE」音源にファンはちょっと興奮しました(笑)。 その他、それ以外の未発表曲とシングルB面曲が収録されています。

【 EMI 100 限定紙ジャケCD3枚組ボックス・セット 】 '97年はEMI創立100周年でアナログ、CDともいろんなアーティストの限定版がたくさん出ましたが、このボックスも その一環で出たもので、「TODAY」、「SUMMER DAYS (AND SUMMER NIGHTS)」そして「SMILEY SMILE」の 3枚を紙ジャケ仕様CDの3枚組にしたもの。 紙ジャケの出来は国内盤のものに比べれば雑な作りですが、厚手のプレーン・インナーに入っていたり、オリジナルの レインボー・レーベルを使っていたりと、中途半端なこだわりがあります(笑)。



【 国内紙ジャケCD 】 '98年に限定発売された紙ジャケ仕様CD。 再現度はなかなかですが、オリジナルにある"Brother Records"のマークがありません。 裏ジャケに"Title for this album by Barry Turnbull"の表記があり、セカンド・プレスを踏襲しているところは まあ大目に見ましょう。

レーベルはBrotherはおろか、レインボーCapitolすら使われておらず、
あまりにそっけない作り。権利関係か何かでBrotherは使えないのか?
上記のCDと同じマスターを使用していますが、
ボーナス・トラックは収録されていません。


【 FRENCH CD 】 これも'98年にフランスだけでデジ・パック仕様で出たCD。ジャケ・デザインもフランス盤特有のものですが、 サ−フィン/ホット・ロッド時代だった頃の写真が使われていてちょっと違和感あり(笑)。

ボーナス・トラックに「GOOD VIBRATIONS BOX」に収録されている「SMILE」音源中心に6曲が収録されています。




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